お知らせ 日本児童養護施設財団の活動報告
2023年02月01日
ボランティアサポート基金

ボランティア活動報告「一緒に歩こう会 居場所サロンわかばハウス」

2023年度児童養護施設ボランティアサポート基金「活動報告」

① ボランティア活動の内容

卒業を目前に控えた高校3年生対象の体験型ソーシャルスキルトレーニングの実施と卒業記念品の贈呈
・日時 2月~3月頃の平日(10時~16時終了予定)
・対象 大分県内にある全9か所の児童養護施設で暮らす高校3年生

・内容 大分市内の公共施設を会場として、社会人としてのマナー(身だしなみ、手紙の書き方等)を体験する研修を実施。その後、異なる児童養護施設の参加者でグループを編成し、グループ毎に、必ず一緒に昼食をとり、市役所での住民票の取得や金融機関での口座開設の模擬体験を行い、その時の内容を発表する。 昼食や市役所・金融機関といった慣れない場所で一緒に行動することで、困ったときにはひとりで問題を抱え込まずに、初対面のメンバーの間でも助け合うことができるという成功体験の獲得を目指す。なお、各グループには、グループのメンバーが在籍していない児童養護施設の職員が観察者として同行する。このことで、子どもたちは、在籍している施設の職員以外にも温かいまなざしで見守る大人がいることを感じることができる。職員は、他の施設の子どもたちや普段生活を共にしている子どもたちの施設以外での様子を観察して、日々の業務に役立ててほしいという思いからご協力をお願いしている。 最後に、これまでのソーシャルスキルトレーニングの内容や相談機関の情報をまとめたファイルとコロナ禍の必需品である体温計を卒業記念品として贈呈する。当日参加できなかった大分県内の児童養護施設の高校3年生全員に卒業記念品(ファイル、体温計)を郵送する。 この高校3年生に卒業記念品を贈呈する活動は、当団体の前身の団体が大分県から児童養護施設等の退所児童のアフターケア事業を委託されていた頃から、10年近く継続している。

② ボランティア活動をしていて大切にしていること

中学生対象の調理実習からはじまり、高校卒業時の市役所・金融機関での窓口体験まで、子どもたちに時間をかけてゆっくり丁寧に関わっていくことを大切にしている。 中高生の頃から、当団体が実施するソーシャルスキルトレーニングに参加することで、当団体が、児童養護施設を退所した後も、「どこにいても、いくつになろうと、いつまでも、頼ることができる」団体であるという認知度を高めることができる。 頼りになる肉親を持たずコロナ禍を生きる子どもたちを照らし続けるまちなかの灯台であり続けるために、ボランティア活動を末長く継続していきたい。

③ ボランティア活動を始めたきっかけ

大分県の委託事業として児童養護施設等の退所児童のアフターケア事業を7年間運営していた社会福祉法人が2017年度を限りに撤退した際に、当時事業を担当していた有志で、任意団体を設立した。 2018年度より大分県からアフターケア事業を受託したNPO法人は、大分県の社会的養護自立支援事業に沿って支援対象者の年齢を22歳の年度末までとするなど、それまでの運営方針を大きく変更したため、当時関わっていた子どもたちの混乱を避けるため、年齢や性別、障害者手帳の取得の有無などで子どもたちを分け隔てることなく、ゆっくりと丁寧な関わりを可能とする居場所サロンを大切にしたいという強い思いで活動を継続している。 現在は、大分駅から徒歩圏内にある民家を借り受けての社会的養護出身者対象の居場所サロンの運営と、児童養護施設で暮らす中高生へのソーシャルスキルトレーニングの実施を中心に活動を継続している。

④ ボランティアをしていて一番楽しいと思うこと

・参加してくれた子どもたちの変化を感じるとき。繰り返し研修会を行うことで変化していく姿を見せてくれます。以前できなかったことができるようになったり、場になれることで発言ができるようになったり、子どもたち同士が楽しそうに話をしながら学ぶ姿を見ると、ボランティアをしているほうも元気をもらえます。

⑤ ボランティアをしていて感動したこと

・以前は自分から声を発することができなかった子どもたちが多かったのですが、繰り返し主体性を重視する研修を行うことで、自分から発言することができるようになっていく姿を見ること。
・日ごろと違う一面が見られ、成長を感じることができたと職員の方々から言っていただいたときは、すごくうれしかったです。
・高校生向け研修で公共機関を使う訓練をした時、行先を間違えたことに気づき途中下車をしたグループが発生しました。職員もついていましたが高校生たちを見守ることを重視して助言はしないようにしていたところ、自分たちで相談して行先を確認しなおし、徒歩ですが目的地まで無事にたどりつくという結果になりました。日ごろは、送迎中心の生活をしている彼らにとってかなり緊張した場面だと思われましたが、何とか乗り越えた話を聞いたときはとても感動しました。

⑥ ボランティアをしたからこそわかったこと

・年齢に合わせた経験の大切さを感じます。同世代と同じような経験ができていないことが生きづらさを感じることにつながることも多くあるのでないかと思えるからです。このくらいは知ってるはずやできるはずと評価されてしまうと自己肯定感の低い当事者ほど修正をする力がないために、そのままになってしまいます。生きづらさを少しでも減らせるようになるための方法を、彼らに知ってもらいたいと願っています。

⑦ これから取り組んでいきたいこと

・施設の自立支援担当職員と一緒にどんな経験や学びが必要かを一緒に考えていきたいです。研修会では、これまで獲得できなかった体験を通して、少しでも年齢に合わせた成長に繋がっていくこと目指したいです。

⑧ ボランティアを始めたいと思っている人に

・小さなことやできることから始めてみることだと思います。すぐに結果が出ないこともありますが、その体験が自分自身の成長につながっていくことも多いです。
・そして楽しくできることがボランティア活動を長続きさせる秘訣だと思います。活動を通じて仲間もできていきます。ぜひ、興味を持っていることがあれば、勇気を出して一歩踏み出してください。※写真はボランティア団体から許可を得て掲載しております。

 

 

 





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児童養護施設の子どもが安心できる社会づくり
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
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そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
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もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ

2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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